2020年02月14日

今週の注目疾患   2020年 6週(2020/2/3~2020/2/9)

【今週の注目疾患】

【新型コロナウイルス感染症:第5報】

新型コロナウイルス感染症の報告は、中国本土(2 月 11 日 24 時時点)において累計 44,653例(うち死亡 1,113 例)となっている。
日本では、これまでに 29 例(国内事例 17 例、チャーター便帰国者事例 12 例(うち 3 名は無症状病原体保有者))およびクルーズ船における事例 174 例(検査実施延べ 492 名)が認められている。
2 月 1 日から新型コロナウイルス感染症を指定感染症として定める等の政令等が施行されており、厚生労働省から届出基準が示されている。
新型コロナウイルス感染症は、我が国において、現在、流行が認められている状況ではありません。
皆様におかれては、風邪や季節性インフルエンザ対策と同様に一人一人の咳エチケットや手洗いなどの実施がとても重要です。感染症対策に努めていただくようお願いいたします。
中国・湖北省から帰国・入国される方あるいはこれらの方と接触された方におかれましては、咳や発熱等の症状がある場合には、マスクを着用するなどし、事前に保健所へ連絡したうえで、受診していただきますよう、御協力をお願いします。
また、医療機関の受診にあっては、湖北省の滞在歴があることまたは湖北省に滞在歴がある方と接触したことを事前に申し出てください。
多くの方が集まるイベントや行事等に参加される場合も、一人一人が咳エチケットや頻繁な手洗いなどの実施を心がけていただくとともに、イベントや行事等を主催する側においても、会場の入り口にアルコール消毒液を設置するなど、可能な範囲での対応を検討いただけますようお願いいたします。

〇日本へ入国される皆様へ
中国・湖北省から日本へ帰国される方は、検疫官に申告する義務があります。
帰国より 14 日以内に湖北省での滞在歴がある場合、検疫官からの指導に従い適切な行動をしてください。
〇中国へ出国される皆様へ
外務省より、中華人民共和国については、感染症危険情報が出ております。

※外務省:海外安全ホームページ(中国における新型コロナウイルスの発生(一部地域の感染症危険レベルの引き上げ))
>>詳細はこちら
●中国湖北省全域
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)
●上記以外の地域
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。

感染がさらに拡大する可能性があるので、最新情報を入手し、感染予防に努めてください。
県民の皆様の不安を軽減するとともに、まん延をできる限り防止する観点から、体制の整備を行っています。
県では相談窓口(コールセンター)を設置しております。
また、新型コロナウイルス肺炎についての Q&A を作成しました。お電話の前に、同一の内容がないか参考にしていただきますようお願いします。

・新型コロナウイルス関連肺炎に係る電話相談窓口について
>>詳細はこちら

  1. 電話相談窓口(コールセンター)に関する情報
    (電話番号)
    043-223-2640
    (対応時間)
    午前 9 時から午後 5 時まで(土曜、日曜、祝日を含む)
    (対応内容)
    新型コロナウイルス関連肺炎に関する相談、感染の予防に関すること、心配な症状が出た時の対応など

  2. 健康福祉センター(保健所)相談窓口一覧(下記リンクからご確認ください)
    >>詳細はこちら

【A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎】
2020年第6週に県内定点医療機関から報告されたA群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は、定点当たり5.52(人)であった。
過去同時期と比較して報告数が多く、動向に注意が必要である。


A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は2~5日の潜伏期を経て、突然の発熱と全身倦怠感、咽頭痛が現れ、嘔吐を伴うこともある。
また軟口蓋の小点状出血あるいは苺舌、発熱から12~24時間後に皮膚に点状紅斑様、日焼け様の皮疹が出現することもある。本疾患は通常、患者との接触を介して伝播するため、ヒトとヒトとの接触の機会が増加するときに起こりやすく、家庭、学校などの集団内での感染も多い。
予防としては、患者との濃厚接触をさけることが最も重要であり、うがい、手洗いなどの一般的な予防法も励行することが必要である。
治療においては、再発や合併症としてのリウマチ熱、急性糸球体腎炎の発生予防のため、抗菌剤服用数日で自覚症状が消失したのちも、処方された抗菌剤は最後まで飲み切ることが重要である。


【千葉県感染症情報センターより参照】
(令和2(2020)年2月12日更新)