2023年05月19日

2023年 第19週
(令和5年5月8日~令和5年5月14日)

【今週の注目疾患】
■梅毒
2023 年第 19 週に県内医療機関から梅毒の届出が 9 例あり、2023 年は累計 154 例となった。
第 19週時点における累計届出数 154 例は、過去最多の届出数だった昨年(2022 年)第 19 週時点の累計届出数 102 例の約 1.5 倍であり、増加傾向が継続している。

 2023年第1週から第19週までに届出のあった154例のうち、性別では男性が105例(68%)、女性が49例(32%)で男性が多かった。
男性105例の年代別では30代が31例(30%)で最も多く、次いで40代が30例(29%)、50代が17例(16%)と続いた。
一方、女性49例の年代別では20代が25例(51%)で最も多く、次いで10代が9例(18%)と続いており、10~20代の若年者が全体の約7割を占めていた。
性別によって年代の分布が異なる特徴が見られる。

 梅毒は梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)によって引き起こされる細菌性の感染症である。
感染経路は菌を排出している感染者との性器や肛門、口腔などの粘膜の接触を伴う性行為や疑似性行為によるものである。
予防としては、これら感染者との性行為や疑似性行為を避けることが基本となるが、病変の存在に気づかない場合もあるため、性交渉の際にはコンドームを適切に使用することが感染リスクの低減につながる。
また不特定多数の人との性的接触は感染リスクを高めることから回避することが望ましい1)~3)。
 梅毒は適切な治療を受けることで完治可能な疾患である。
早期発見・早期治療が重要であり、再感染を予防するため、パートナーもともに検査を受けることが推奨される。
県では保健所において無料・匿名の検査を実施しているとともに、休日街頭検査や(公財)ちば県民保健予防財団への委託による検査を実施している。
感染が気になる方や不安なことがある場合には、活用されたい。
 なお、最新の検査実施状況については、県ホームページ等でご確認いただきたい 4)。

≪引用・参考≫
1)国立感染症研究所:梅毒とは
>>詳細はこちら
2)厚生労働省:梅毒に関する Q&A
>>詳細はこちら
3)一般社団法人日本感染症学会:梅毒(Syphilis)
>>詳細はこちら
4)千葉県:梅毒が増えています
>>詳細はこちら

【お知らせ】
-新型コロナウイルス感染症が五類感染症の定点把握疾患へ移行しました-
 2023年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症は、感染症法上の位置づけが従前の新型インフルエンザ等感染症から五類感染症へ変更されました。
このことに伴い、今後(2023年第19週以降~)の県内の新型コロナウイルス感染症の発生状況については、千葉県衛生研究所(千葉県感染症情報センター)が毎週作成する「千葉県結核・感染症週報」にて他の定点把握疾患と併せて公開していきます。
*千葉県感染症情報センターのホームページ:
>>詳細はこちら
なお、県内の新型コロナウイルス感染症に関するその他事項等については、県ホームページ「5類感染症への移行後の対応」(以下URL)
>>詳細はこちら をご確認ください。

【千葉県感染症情報センターより参照】
(令和5(2023)年5月17日更新)