2015年12月25日

今週の注目疾患  平成27年・51週(12月14日~12月20日)

感染性胃腸炎
2015年51週の県全体の定点当たり報告数は、50週の0.78から増加し1.33となった。マイコプラズマ肺炎は、要因は不明だが周期的に流行し、秋から冬期に多いと報告されている。千葉県でも2012年に大きな流行があったこと、2015年1~51週に115例の報告があり増加傾向を示していることから、2010年~2015年51週に報告された1,041例の発生状況をまとめた。
性別は、男性522例(50.1%)、女性519例(49.9%)であった。
年齢群別では、5~9歳435例(41.8%)、5歳未満288例(27.7%)、10~14歳214例(20.6%)が多い。
検査方法として報告されたのは、抗体検出987例(94.8%)、核酸検出(PCR・LAMP等)27例(2.6%)、抗原検出15例(1.4%)、記載なし6例(0.6%)、その他3例(0.3%)、電顕2例(0.2%)、塗抹検鏡1例(0.1%)であった。

風しん
千葉県では、2015年50週に1例、51週に3例の届出があり、2015年1~51週の累計は16例となった。複数の届出が続いたことから2015年1~51週の発生状況についてまとめた。
保健所別では、市川5例、千葉市4例、印旛3例、山武2例、松戸1例、船橋市1例であった。
性別は、男性10例(62.5%)、女性6例(37.5%)であった。
年齢群別では、5歳未満8例(50.0%)、5~9歳2例(12.5%)、10~14歳1例(6.3%)、20代1例(6.3%)、30代3例(18.8%)、80代1例(6.3%)であった。
病型別では、臨床診断例12例(75.0%)、検査診断例4例(25.0%)であった。
症状等として報告されたのは、発疹16例(100.0%)、発熱16例(100.0%)、リンパ節腫脹14例(87.5%)、関節痛・関節炎1例(6.3%)、その他(肺炎)1例(6.3%)であった(複数報告あり)。
診断方法は、臨床決定12例(75.0%)、血清IgM抗体の検出3例(18.8%)、分離・同定による病原体の検出1例(6.3%)、ペア血清での抗体の検出1例(6.3%)であった(複数報告あり)。
風しん含有ワクチン接種歴は、1回あり1例(6.3%)、無し6例(37.5%)、不明9例(56.3%)であった。

流行性耳下腺炎
2015年51週の県全体の定点当たり報告数は、50週の0.50から増加し1.12となった。過去4年の同時期と比較し多く、今後の流行状況に注意が必要である。
保健所別定点当たり報告数は、市原(3.00)、松戸(2.60)、習志野(2.33)、印旛(1.25)で多い。
2015年51週に報告された38例の性別は、男性17例(44.7%)、女性21例(55.3%)で、年齢群別では、20代~40代が20例で52.6%を占めていた。

【千葉県感染症情報センターより参照】
(平成27年12月25日更新)