2023年12月15日

2023年 第49週
(令和5年12月4日~令和5年12月10日)

【今週の注目疾患】
■インフルエンザ
 2023 年第 49 週の県全体のインフルエンザの定点当たり報告数は、前週の 23.87(人)から増加して 32.89(人)となり、国の警報レベル(開始基準値:定点当たり報告数 30.0)を上回った。
今般、国の警報レベルを超えたのは 2009 年にインフルエンザ A(H1N1)pdm2009 ウイルスが流行した時以来であり、例年より早期に患者報告数の増加が見られる。
年齢群別では、2023 年第 49 週に報告のあった計 6,743 例のうち、10 歳未満が 2,654 例(39.4%)と最も多く、次いで 10 代 2,176 例(32.3%)、40 代 462 例(6.9%)であり、20 歳未満で患者報告数全体の71.6%を占めた。
患者報告数が多かった地域は、市原(56.5)、君津(51.3)、習志野(42.7)保健所管内であり、県内 16 保健所のうち 8 保健所で警報レベルを超えた。

 インフルエンザ予防のため、こまめな手洗い、十分な休養とバランスのとれた栄養摂取、室内でのこまめな換気、適度な湿度の保持、予防接種などを心がけていただきたい 1,2)。
■参考・引用
1)千葉県健康福祉部疾病対策課:インフルエンザ注意報の発令について(令和 5 年 9 月 20 日)
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2)千葉県健康福祉部疾病対策課:インフルエンザから身を守ろう
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■A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎
 2023 年第 49 週に県内の小児科定点医療機関から報告された A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は 8.17(人)となった。
現行の感染症サーベイランスを開始した 1999 年以来、定点当たり報告数が最も多く、今後の発生動向に注意が必要である。
患者報告数が多かった地域は海匝(36.0)、船橋市(15.5)、柏市(11.4)保健所管内であった。
 本疾患は季節性があり、例年冬季及び春から初夏にかけて患者数が増加する特徴が見られるが、2021 年以降明らかなピークを形成せず、患者報告数が減少した状況が続いていた。
なお、全国の発生状況についても、過去 5 年間の同時期と比較してかなり多いことが報告されている 1)。

 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎はいずれの年齢でも起こり得るが、学童期の小児に最も多く、3 歳以下や成人では典型的な臨床像を呈する症例は少ない。
本疾患は通常、患者との接触を介して伝播するため、ヒトとヒトとの接触の機会が増加するときに起こりやすく、家庭、学校などの集団での感染も多い。
感染性は急性期にもっとも強く、その後徐々に減弱する 2)。
 潜伏期は 2〜5 日であり、突然の発熱と全身倦怠感、咽頭痛によって発症し、しばしば嘔吐を伴う。
咽頭壁は浮腫状で扁桃は浸出を伴い、軟口蓋の小点状出血あるいは苺舌がみられることがある。
予防としては、患者との濃厚接触を避けること、うがい、手洗いなどの基本的な感染対策が有効である 2)。
■参考・引用
1)厚生労働省・国立感染症研究所:IDWR 感染症週報 2023 年第 47 週
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2)国立感染症研究所:A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは
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【新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生状況】
 2023 年第 49 週の県全体の定点当たり報告数は、前週の 2.30 人から増加し、2.97 人であった。
 地域別では、君津(4.77)、長生(4.43)、市原(4.27)保健所管内で患者報告数が多かった。

【千葉県感染症情報センターより参照】
(令和5(2023)年12月13日更新)