2024年02月23日

2024年 第7週
(令和6年2月12日~令和6年2月18日)

【今週の注目疾患】
■E 型肝炎
 2024 年第 7 週に県内医療機関から E 型肝炎の届出が 1 例あり、2024 年の累計届出数は 7 例となった。
7 例のうち、性別では男性が 6 例(86%)、女性が 1 例(14%)であった。
年代別では、70 代が 3 例(43%)、50 代が 2 例(29%)、40 代及び 60 代が各 1 例(各 14%)であった。
症状の有無別では、患者(有症状者)が 6 例(86%)、無症状病原体保有者が 1 例(14%)であった。
7 例のうち、推定される感染原因・感染経路として具体的な記載があったのは 1 例で、生焼けの可能性がある肉類の喫食があったとされていた。
 2015 年から 2024 年第 7 週までの期間において、県内医療機関から合計 273 例のE 型肝炎の届出があった。
近年、県内における E 型肝炎の届出数は増加傾向がみられ、2022 年には 2003 年の現行感染症サーベイランス開始以降最多となる 44 例の届出があり、昨年 2023 年は 2022 年に次いで 2 番目に多い 38 例の届出があった。
本年は第 7 週時点において、2022 年に次いで 2 番目に多い届出数(第 7 週時点で 7 例)となっている。
なお、2020 年以降、無症状病原体保有者の届出が増加している。
性別は、男性 215 例(79%)、女性 58 例(21%)で男性が多かった。
男女ともに幅広い年齢の届出があり、特に 40 代~70 代の男性が多かった。
 E 型肝炎は、ヘペウイルス科(Hepeviridae)の E 型肝炎ウイルス(hepatitis Evirus: HEV)の感染によって引き起こされる急性肝炎である。
潜伏期間は 15~60 日と長い。
発熱、全身倦怠感、悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛等の症状を伴い、黄疸が認められるが、不顕性感染も多い。
従来は慢性化しないと考えられていたが、臓器移植患者など免疫抑制状態にある患者の HEV 感染が慢性的な感染を引き起こすことがある 1)。
また、妊婦が HEV に感染して発症した場合には、劇症化する率が高いと言われている 2)。

 HEV の感染経路は経口感染であり、ウイルスに汚染された食物、水等の摂取により感染することが多いとされている。
本邦では汚染された食品や動物の臓器や肉の生食による経口感染が指摘されており 2)、加熱不十分なブタやイノシシの内臓肉等の喫食が主な感染要因として考えられている 1)。

 感染予防としては、現時点において国内で認可されているワクチンはないため、手洗いの励行や飲食物の十分な加熱が重要となる。
HEV は室温では 28 日間生存可能であるが、80℃で 2 分間以上の加熱をすることで失活させることが可能である。
そのため、ブタやイノシシなどの生レバーやジビエなどの野生動物の火の通っていない肉等の生食を避ける必要がある 3)。

■参考・引用
1)国立感染症研究所:IASR Vol.42 p271-272:2021 年 12 月号
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2)厚生労働省:E 型肝炎ウイルスの感染事例・E 型肝炎 Q&A
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3)一般社団法人日本感染症学会:E 型肝炎(Hepatitis E)
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【新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生状況】
 22024 年第 7 週の県全体の定点当たり報告数は、前週の 16.43*人から減少し、12.47 人であった。
地域別では、君津(23.92)、印旛(17.67)、柏市(15.00)保健所管 内 で 患者 報 告数 が多 か っ た。
 *前週報告時点では 16.51 人

(令和6(2024)年2月21日更新)